タイトルは適当です。
今日は親戚一同が集まって色々と楽しんだので、いい一日になったと感じました。
不定期SSの二回目がありますので、読みたい人は続きを読むからどうぞ。
なお、今回も題材はSRC学園となります。
「トーヤ」
「何だよ?」
「えへへー呼んでみただけー」
1月1日――元旦、櫻崎統也は居候のクリスティア=ベルフォンテと共に近くの神社に初詣へと出かけていた。
統也自身は行くのを渋っていたのだが、クリスがどうしても行きたいと駄々をこね始めた為、彼が折れる事となったのだ。
「しっかし、何でまた初詣なんかに行きたいかね」
「? この国ではガンタンの日に神社に行く決まりじゃなかったっけ?」
「まぁ、大抵の人はそうだろうけど、別に強制的って訳じゃないんだぞ?
そもそも、お前の国って日本(うち)の神様信じてたか?」
「それはゴーに入ればゴーに従えだよ!」
「ゴーじゃなくて郷な、郷」
「ご、ごぅ?」
「郷だ"郷(ごう)"」
「むー……」
上手に言えないのが悔しかったのか、それから神社につくまでずっと"郷"と呼ぶ練習をするクリスだった。
「わぁ……」
「ふむ、こいつはまた……」
目的地である神社に着いたものの、やはりと言うか何と言うか、そこには人が溢れ返っていた。
時期としては冬休みな為、SRC島から実家に帰っていく学生も多い筈である。
しかし、そこはSRC島である。残念ながら統也の予想よりも多くの参拝客がいたのであった。
「こんなに集客率のいい神社だったか、ここ?」
思わずそんな悪態をついてしまう。いや、確かに普段はそれほど人がいない場所なのは間違いではないのだけれど。
しかし、そんな事を言ってしまえるほど、多くの人々がこの神社に集まってきているのだ。
「……これじゃ賽銭投げて祈るだけでも一時間ほどかかるぞ」
「うぇっ!? そんなにかかるのー?」
「こんだけ人がいれば、そんだけ移動にかかる時間も出来るってモンだ。
それとも、今から他の場所に変更するか? もしくは大人しく家に帰って正月特番でも見るかだな」
「……行く!」
そう言い切り、クリスは果敢にも人ごみの中へ突撃していった――が数秒で戻ってきた。
しかも、ご丁寧に服や髪がくしゃくしゃになると言うお約束までしてきて。
「ったく、無茶すんな。ほら、一緒に行くぞ」
くしゃくしゃになった髪を簡単に直しつつ、クリスの前に手を差し出す。
差し出された手に僅かばかり戸惑いを見せたクリスだったが、しっかりとその手を掴む。
それを見た統也はゆっくりと彼女に合わせて歩き始めたのだった。
「そういえば、お前は何を願うんだ?」
「えっとね……"大切な人とずっといられますように"って」
「そっか……叶うといいな、その願い事」
「うん」